受験に向けて要チェック!「万博」のあれこれ 〜2025年大阪・関西万博を中心に〜

みなさん、こんにちは!スタッキーです。
中学受験を意識しはじめると、ニュースや時事問題にも自然と目がいくようになりますよね。

中でも、一番の話題といえるのが、2025年4月に開催された「大阪・関西万博」です。
今回のように日本で開催される万博は、受験では時事問題としても出題されやすいテーマです。
今回は、万博の基本情報や歴史、入試に出やすいポイントをご紹介します。

スタッキースタッキー

この記事は次のような人におすすめ!
・塾で「万博は時事対策に出るよ」と言われて気になっている
・万博に行く時間はないけれど、受験対策として知識は備えておきたい
・親子で万博をきっかけに社会への興味を深めたい方

今回は、「2025年大阪・関西万博」を中学受験の視点で紹介したいと思います。
イベントを“遊び”で終わらせず、“学び”につなげたいご家庭におすすめです。

それではどうぞ!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

万博ネタは入試問題になりやすい

中学受験では、ニュースで注目されているテーマが出題されやすくなっています。
2025年に開催される大阪・関西万博も、今まさに注目される時事テーマのひとつです。

万博は社会科や時事問題、総合問題など幅広い分野で問われる可能性があります。
模試や塾の授業でも「万博は出る」と言われるほど、重要テーマとして扱われています。

ただのイベントではなく、世界の課題や未来社会を考える内容が問われやすいのが特徴です。
だからこそ、基礎知識を早めにおさえておくと、得点源として活かすことができます。

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万博の歴史や基本をおさえよう

万博はいつから?なぜ始まったのか

万博(万国博覧会)は、1851年にイギリス・ロンドンで始まりました。

背景には、18〜19世紀の「産業革命」による技術革新の広がりがありました。
機械や工業製品の進歩を、国の枠を超えて紹介し合う場が求められたのです。

世界中の人々に、科学・技術の発展や製品の魅力を見せる機会として万博が生まれました。

初回のロンドン万博では、「水晶宮」という巨大なガラス建築が注目されました。
平和な国際交流を通じて未来の社会をつくる」という理念が、万博の根底にあります。

国と国との競争ではなく、協力し合いながら新しい社会を創ろうという場でもありました。
その精神は現代にも引き継がれ、テーマ性を持った課題解決の場として万博は続いています。

BIE(博覧会国際事務局)の役割

BIE(博覧会国際事務局)は、世界の万博を公平に管理・承認する国際的な組織です。
本部はフランス・パリにあり、1928年に国際博覧会条約にもとづいて設立されました。

万博の開催を希望する国は、まずBIEに申請して承認を受けなければなりません。
加盟国による投票で開催地が決定されるなど、国際的に公正な選定が行われます。

BIEは、万博の開催テーマや期間、規模が国際ルールに合っているかも確認します。
さらに、運営や展示内容の調整、各国への連絡などもBIEの大切な役割のひとつです。

加盟国は170以上にのぼり、各国が協力して世界規模のイベントを成功させています。
万博が世界中から信頼される大イベントであるのは、BIEが支えているからなのです。

万博の種類や開催地について

万博には「登録博(本格万博)」と「認定博(専門万博)」の2種類があります。

登録博は5年ごとに開催される大規模な国際博覧会で、国の参加が原則です。
各国が自由にパビリオンを建て、幅広い分野の展示ができるのが大きな特徴です。

一方、認定博はテーマを特化した小規模な万博で、開催年は自由に設定できます。
認定博では展示面積や期間に制限があり、主催者が用意した建物を使います。

万博の開催地は、BIE(博覧会国際事務局)の加盟国による投票で決まります。
開催国の提案内容、テーマの意義、準備状況などが総合的に評価されます。

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これまでに開催された万博をおさえよう

日本で開催された万博

日本で開催された万博はこれまでに6回あり、いずれも話題性の高い国際イベントでした。

最初の開催は1970年の大阪万博で、アジアで初めての登録博として大成功を収めました。
その後、沖縄海洋博(1975年)、つくば科学技術博(1985年)が認定博として開催されました。

1990年には、大阪・鶴見緑地で花と緑をテーマにした花の万博(花博)が開かれています。
2005年には、愛知県で「愛・地球博」が開催され、環境問題への関心を高めました。

開催年種類場所正式名称愛称テーマ
1970登録博大阪(吹田市)日本万国博覧会大阪万博人類の進歩と調和
1975認定博沖縄(本部町)沖縄国際海洋博覧会沖縄海洋博海-その望ましい未来
1985認定博茨城(つくば市)国際科学技術博覧会つくば博人間・居住・環境と科学技術
1990認定博大阪(鶴見緑地)国際花と緑の博覧会花の万博(花博)自然と人間との共生
2005登録博愛知(長久手市)日本国際博覧会愛・地球博自然の叡智
2025登録博大阪(夢洲)日本国際博覧会大阪・関西万博いのち輝く未来社会のデザイン

2025年の大阪・関西万博は、日本では20年ぶり6回目となる登録博として開催しました。
会場は大阪市の「夢洲(ゆめしま)」で、環境・医療・命に関わる展示が行われます。

テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。人と社会の未来を考える内容です。
日本で開催された万博の特徴やテーマは、入試でも問われることがあるので要チェックです。

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これまでに話題になった万博

万博は世界各国で開催され、時代の技術や社会課題を映すイベントとして注目されてきました。
1851年の第1回ロンドン万博は、産業革命の成果を披露し万博の歴史の幕開けとなりました。

ちなみに、日本が初めて万博に参加したのは、1867年の第2回パリ万博です。江戸時代です。

幕府、薩摩藩・佐賀藩が独自に出品を行っただけで日本としての参加ではなかったようです。
しかし、このことがきっかけでヨーロッパ中でジャポニスムが大々的なブームになったのです。

さらにここでは、世界的にも注目された万博について紹介していきたいと思います。

開催年開催地テーマ/特徴出題ポイント
1851ロンドン(イギリス)世界初の万博、産業革命の成果を展示万博の起源・最初の開催地
1889パリ(フランス)エッフェル塔が建設された記念博エッフェル塔と万博の関係
1893シカゴ(アメリカ)初めて“テーマ制”が導入された万博テーマ性の始まり
1970大阪(日本)アジア初の登録博、来場者6400万人日本初の万博・太陽の塔
2010上海(中国)史上最多7000万人が来場来場者数最多の万博
2015ミラノ(イタリア)『地球に食料を、生命にエネルギーを』食と環境問題
2020ドバイ(UAE)中東初・コロナで2021年に延期コロナと延期・中東初

1889年第4回パリ万博は、シンボルとして建てたエッフェル塔が世界的に話題を集めました。
1893年シカゴ万博では「テーマ制」が初導入され、現代の万博のスタイルが確立しました。

1970年大阪万博は、アジア初の登録博で日本の高度経済成長を象徴するイベントでした。
2010年上海万博は、来場者数7000万人超という過去最大の記録を打ち立てた万博でした。

コロナの影響で2020年の開催が、2021年へ延期されたのがドバイ万博です。
ドバイ万博は、中東・アフリカ地域で初めて開催された万博で192カ国が参加しました。

万博はその時代の課題を映す「世界の縮図」として、教育・外交・経済でも注目されてきました。
また、未来のビジョンを示す場として企業や研究機関の最新技術が披露されることも特徴です。

世界が共有するテーマをどう表現し、どんな社会像を提示するかが、万博の注目ポイントです。

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入試に出やすい万博情報やテーマ

万博にテーマを設定するのはなぜか

万博のテーマは、開催国が世界に発信したい「未来社会のビジョン」を示す大切な柱です。

各国がそのテーマに沿って展示を行うことで、共通の課題について多角的に考える場となります。
環境、医療、エネルギー、食料など、時代ごとの重要な問題がテーマとして選ばれてきました。

テーマがあることで、来場者は見学するだけでなく「考える」きっかけを得ることができます。

このようなテーマ設定の流れを受けて、2025年大阪・関西万博もテーマを設定しています。
今回は「いのち輝く未来社会のデザイン」で、人・社会・地球が共に生きる未来を描きます。

医療、福祉、環境、テクノロジーなど、私たちの暮らしに深く関わる分野が多く含まれています。
テーマには、SDGsの「誰一人取り残さない未来」というメッセージも込められています。

子どもたちにとっても、これからの社会をどう生きるかを考える良い学習の機会になります。

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2025年の大阪・関西万博のポイント

2025年の大阪・関西万博は、非常に多くの社会問題とつながっているイベントです。

テーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」、コンセプトは「未来社会の実験場」です。

公式キャラクターは「ミャクミャク」で、絵本作家の山下浩平氏がデザインしています。
万博会場は、8つのシグネチャーパビリオン、日本館などの国内パビリオンがあります。

さらに、160以上の国と地域が参加する海外パビリオンが多様な建築様式で並んでいます。

今回の万博の見どころはたくさんありますが、我が家で興味深かったのは、

  • 人間型アンドロイドや最新AIロボットで考える人間の定義
  • 人間の体のデジタル粒子化して学ぶ科学と死生観
  • デジタルデータ化してどこまで人間の本質を表現できるかの挑戦
  • ヒト心筋細胞から作られたミニ心臓「iPS心臓」の展示
  • 二酸化炭素を吸着するサステナブルな多孔性材料「MOF」の展示
  • 昆虫食や培養肉、地球外食材といったサステナブルな食材

予約が必要なパビリオンが多く、今のところ人気のパビリオンは予約が取りにくいです。
しかし、大屋根リングを歩いたり、海外パビリオンの建物を見るだけでも楽しそうです。

今年受験生で万博に行けないという方は、Youtubeで見るのがおすすめです。

YouTube| Expo2025 大阪・関西万博チャンネル

また、バーチャル万博という自分をアバター化して万博を楽しむコンテンツもあります。
公式HPからアプリをダウンロード(無料)して楽しめます。

バーチャル万博 | EXPO 2025 大阪・関西万博公式Webサイト

バーチャル万博については、またブログで紹介していきたいと思います。

大阪・関西万博ぴあ (ぴあMOOK)
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万博に関連した話題も要チェック

大阪・関西万博については、万博以外のテーマでも受験では取り扱われる可能性があります。

この万博は開催前から話題でパビリオン等の開発の様子もニュースで報道されていました。
万博会場の建設が遅れてしまった背景には、建築資材の値段や人件費が高騰があります。

また、大阪・関西万博の開催地「夢洲」の北側では、IRの建設も始まっています。
IR(Integrated Resort)とは、日本初のカジノを含ホテルなどの様々な施設の集合体です。

ここでの問題点には、万博期間中のIR工事による景観や万博品質の悪化があります。
開催中の工事は会場の景観や騒音に影響を与え、万博の質を損なう可能性があります。

万博開催中のIR建設工事はやめるようBIE(博覧会国際事務局)は要請しています。
しかし、建設工事は始まってしまっているようです。

IRの建設に関してはさらにもう一つ懸念されている問題があります。
日本初のカジノ施設が作られることで、ギャンブル依存症へ引き金になるという問題です。

カジノは、観光客を呼び、雇用創出や税収の増加、地域経済を活性化できる期待もあります。
しかし、一方で、ギャンブル依存症の人を増やさないための対策も大きな課題となっています。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。
今回は、「受験に向けてチェックしておきたい万博のあれこれ」をご紹介しました。

中学受験では、ニュース性の高いテーマが時事問題として出題されることが増えています。
万博は未来社会やSDGsと深く関わるテーマであり、入試でも狙われやすい内容です。

中学受験の対策として抑えたい万博知識
  • 万博の種類や開催のタイミング、運営機関について知っておこう
  • 日本で開催された万博のテーマや開催地を学習しておこう
  • 歴史的にも注目された海外の万博についても調べてみよう
  • 万博会場建設の遅延やIR構想など報道されている課題も要チェック

親子で関心を持って話題にしながら、いろいろなテーマについて会話してみてください。
未来について意見を出し合う会話はとても楽しく、子どもの創造性も高まります。
今後も中学受験に役立つテーマや教材をわかりやすく紹介していきたいと思います。
ご期待ください!