天才集結!進学実績がすごすぎる男子の名門校「灘中学校」

みなさん、こんにちは!スタッキーです。

難関男子校を目指そうとした時に、必ず目に入ってくるのが「灘中学校」ではないでしょうか。
自由な校風と圧倒的な進学実績を誇る灘中は、多くの受験生と保護者の憧れの的。

そこで今回は、男子最難関校の一つである灘中学校について、ご紹介します!

スタッキースタッキー

この記事は次のような人におすすめ!
・志望校のひとつとして灘中学校を検討している
・灘中学校の教育方針や校風について詳しく知りたい
・圧倒的な進学実績や入試傾向を参考にして受験対策を進めたい
・中学受験を通じて、将来につながる学びの環境を整えたい

灘中学校について、受験に関する基本情報や過去のデータを整理してみました。
それではどうぞ!

※当ブログでは商品・サービスのリンク先にプロモーションを含みます。ご了承ください。

学校に関するデータの確認

学校の基本情報

まずは「灘中学校」について、基本的な情報を確認していきましょう。

そして全国屈指の男子進学校として知られる灘中は、関西の御三家(灘、洛南、東大寺学園)の一角、最難関の男子校として圧倒的な存在感を放っています。

毎年、東大・京大・医学部医学科など最難関大学への合格者を多数輩出しており、その進学実績は全国トップクラス。

「自由と自主性」を重んじる校風のもと、生徒の個性や探究心を伸ばす教育がなされており、自ら考え、行動できる力が自然と育まれていきます。

学費は、私立中学校として標準的な水準ですが、非常に質の高い教育環境と進路支援が整っており、その価値は十分にあります。

主体私立形態中高一貫校体制男子校
設立年1928年住所兵庫県神戸市東灘区魚崎北町8丁目5-1
理念「精力善用」「自他共栄」の精神に徹した健全な社会人を育て上げる
入学料※500,000円授業料※※約720,000円学費合計約1,220,000円
※入学手続時:入学金 250,000円 施設費 250,000円
※※授業料は468,000円、学校維持協力金・冷暖房費・生徒会費等で約250,000円がかかります。
2025年時点の入試要項に基づく概算値です。
中学受験 注目校の素顔 灘中学校・高等学校 (学校研究シリーズ 4)
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卒業生の進学実績

灘中学校は、高校からの外部募集(約40名程度)も行っているものの、基本は中学からの一貫教育を柱とした進学校です。

中学から入学した生徒の多くは灘高等学校へ進学し、内部進学生・高校外部入学生がともに高いレベルの学習環境で切磋琢磨します。

高度に体系化されたカリキュラムと自由度の高い校風の中で、生徒たちは自主的に学び、大学受験に向けた準備を着実に進めていきます。

2021年2022年2023年2024年2025年
東京大学※97人(12)92人(10)87人(15)94人(12)77人(9)
京都大学※34人(14)34人(14)42人(17)53人(25)50人(19)
他国立大(医学部)※※37人40人40人41人39人
早慶上理74人63人53人90人69人
関関同立36人36人36人36人40人
GMARCH2人11人4人8人8人
他私立大(医学部)※※※8人14人3人12人13人
海外の大学-人-人-人10人6人
合計288人304人265人344人302人
上記の表は、既卒と新卒を合計した値で表示
上記の表は、既卒と新卒を合計した値で表示
※()は医学部進学数
※※東大理三、京大医は除く
※※※慶應医は除く

特に東京大学・京都大学への進学実績は全国トップクラスで、理系志向の生徒が多いため医学部医学科への進学者数も非常に多いのが特徴です。

こうした実績の背景には、知的好奇心を大切にする灘の教育と、それを支える生徒同士の高い意識があります。関西のみならず、全国の最難関を目指す中学受験生にとって、まさに憧れの存在といえるでしょう。

エリート塾「鉄緑会」の在籍生徒数

灘中学校は、東大・京大を目指す生徒が集う進学塾「鉄緑会」大阪校において、在籍者数370名と多くの生徒が通っています。

これは、洛南(561名)に次ぐ2位の規模であり、関西の最難関校の中でも、灘の存在感の大きさを物語っています。

2021年2022年2023年2024年2025年
329人355人340人362人370人
洛南478人432人508人534人561人
甲陽156人116人183人225人218人
東大寺141人120人184人192人203人

鉄緑会は、東京大学や京大医学部など超難関大学への現役合格を目標とする塾で、授業内容も極めて高度です。そこに在籍する灘生は、自校の教育+塾の高度な演習で相乗効果を得て、さらに力を伸ばしているといえます。

関西の他の男子難関校、たとえば甲陽学院、東大寺などと比較しても、灘の在籍数は群を抜いていることがわかります。

「灘×鉄緑会」は、東大・京大を目指す生徒にとって王道の学習ルートと言えるでしょう。

灘中に合格する子は学力のほかに何を持っているのか: ワンランク上の志望校に受かるための能力と習慣
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灘中学校を卒業した有名人

灘中学校・高等学校の卒業生は、学術・医療・経済・政治・メディア・IT分野など、あらゆる領域で第一線を走る人物を数多く輩出しています。

灘出身者には、企業の創業者、官僚、著名なメディア関係者などが名を連ねており、まさに「知の最高峰」ともいえる灘の教育は、個々の才能と好奇心を最大限に引き出し、社会を動かす人材へと育てていると言えるでしょう。

ここでは、灘校出身の中から各世代で活躍する代表的な人物をいくつかご紹介します。

1950年代〜1970年代1980年代〜2000年代2010年〜
江崎勝久(江崎グリコ会長)
角和夫(元阪急阪神HD社長)
大西賢(元日本航空社長)
中島らも(作家)
和田秀樹(精神科医)
村上世彰(投資家)
吉田尚正(第94代警視総監)
など
鈴木英敬(衆議院議員、元三重県知事)
光永淳造(囲碁棋士)
吉岡大輔(NHKアナウンサー)
山田淳(登山家)
桂福丸(落語家)
田内学(金融教育家)
など
青松輝(Youtuber)
など

名前が広く知られていなくても、中央省庁の官僚や大学・研究機関の教授、難関病院の医師、上場企業の経営陣など、社会の中核を担う灘の卒業生は数多く存在します。

それぞれの分野で高度な専門性と責任をもって活躍する姿こそが、灘の教育が育んできた「静かなる実力」の証といえるでしょう。

「超」進学校 開成・灘の卒業生: その教育は仕事に活きるか (ちくま新書 1174)
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中学入試に関するデータの確認

過去5年の入試状況

男子中学受験の最高峰ともいえる難関校、灘中学校の入試状況を見てみましょう。
募集人員は毎年180人と一定で、受験者数はここ数年700名前後で推移しています。

2021年度2022年度2023年度2024年度2025年度
募集人員180180180180180
受験者数650623730736734
合格者数227255281265252
実質倍率2.862.442.602.782.91
合格率34.9%40.9%38.5%36.0%34.3%
入学者数181183187187183

2025年は受験者数が734人とやや減少しましたが、実質倍率は約2.9倍と依然として高い水準を維持しています。合格者数は毎年250名前後で大きな変動はなく、2.5〜3.0倍の狭き門であることがうかがえます。

東京の最難関校である開成中学校と並び称される存在であり、高度な学力と柔軟な思考力が問われる入試です。非常に難易度の高い試験ですが、問題を正しく読み解く読解力と、理数系を中心とした学習が合格へのカギを握ると言えるでしょう。

入試日程と試験概要

灘中学校の入試は、12月中旬からWEB出願システムを通じて受付が始まります。

出願・写真登録・検定料支払いのすべての手続きがオンライン対応となっています。
特に受験票は、受験前に自宅で印刷して持参することになっていますので忘れないように。

合格発表は、1月20日午前にWEB上で行われます。個人の成績を確認することもできます。

※2026年度の受験情報を基に作成しています。

内容日付内容日付
出願情報登録12/15~1/5学科試験 1日目1/17
出願書類郵送12/19~1/6学科試験 2日目1/18
※2026年入試の日程合格発表1/20

灘中学校の入試は2日制で、国語と算数は2日間にわたって実施されるのが大きな特徴です。

国語は計200点、算数も計200点と、全体500点のうち8割を占める超・高配点。
理科も100点満点で出題されますが、社会は受験科目として存在しない点も注目です。

試験時間は、2日間・合計290分と長丁場。持久力と集中力も勝負の分かれ目となります。

国語1国語2算数1算数2理科
配点80点120点100点100点100点
時間40分70分60分60分60分
合格者最高点74点93点100点100点100点
合格者平均点53.7点70.0点66.3点79.9点81.0点
合格者最高点/最低点424点/324点(500点満点)

難関中の難関とされる試験ながら、算数や理科で満点を取る受験生がいるのも灘ならでは。
特に算数2の平均点は79.9点、理科も81.0点と非常に高水準で、理系力が問われる内容です。

合格者の総合得点は最高424点、最低324点とハイレベル。得点の安定感が重要です。

詳細な得点データが公開されているので、データをもとに学習計画や現在の学力との比較、志望校選定などに活かすことができます。

4大塾の合格者推移

灘中学校へどの塾が多く合格者を出しているのかは気になるポイントです。
関西の最難関校ということもあり、関西の大手塾が特に力を入れて対策を強化しています。

今回は、2021年から2025年まで多くの合格者数を輩出している塾をまとめてみました。

2021年2022年2023年2024年2025年
浜学園96969211198
馬渕教室7170605875
希学園4748645357
早稲アカ3648505248
日能研3043524240
SAPIX2634303327
四谷大塚3044494536
合計336383397394381

灘中学校の合格者数では、浜学園が毎年90名以上を輩出し、関西エリアにおける最有力塾としての地位を確立しています。2024年には、111名と過去5年で最多を記録し、2025年も98名と安定した合格実績を維持しています。

馬渕教室も近年着実に数字を伸ばしており、2025年は75名と巻き返しが見られます。
希学園は、一貫して50〜60名の合格者を出しており、難関校特化型の安定感が光ります。
日能研関西も40名前後の合格者を継続的に輩出しており、堅実な実績を保っています。

一方、首都圏で展開しているSAPIXや、早稲田アカデミーなどからの合格者も見られ、全国区での人気が伺えます。

塾ごとに灘中学校に特化型の指導やコースを用意しており、塾選びの際には参考にしたいところ。

なお、塾の合格者数合計が、灘中学校が公表している合格者数を上回るのは、複数塾に通う生徒が重複カウントされているためです。このため、合格者数の合計はあくまでも参考値として見る必要があります。

入試問題の出題傾向 

灘中学校の入試は2日間にわたり、各教科ともに非常に特徴的な出題がされます。

算数は、1日目がスピード勝負の一問一答型の解答形式で、2日目は記述型で、思考力と表現力が問われる構成です。出題傾向としては、図形問題や比の応用などが多く、センスと粘り強さの両方が求められます。

特に2日目は、答えだけでなく解答過程も重視されるため、思考過程がわかるよう式や図を解答用紙に残す必要があります。

過去問にチャレンジして見ましたが、浅い解釈で知っている解法などで解こうとしても行き詰まり、時間内に解くことはかなり難しいです。思考の着眼点や、ゼロベースでの思考で問題を読むような訓練が必要な感じがしました。。

2025年入試国語1日目国語2日目算数1日目算数2日目理科
大問6題3題12題5題5題
小問37問19問23問27問
出題分野

・エッセイ
・語句問題

・説明文
・物語文
・詩

・計算問題
・条件整理
・平面図形
・立体図形 
・展開図形

・速さ
・平面図形
・立体図形
・作図
・数の問題

・状態変化
・河川
・植物
・かっ車
・水溶液

国語は、1日目に知識と長文、2日目は記述中心の構成で、読解力と記述力が求められます。漢字や語彙、文法の基本は、得点源になるので確実に得点できるようにしておくことが重要になります。

長文読解では、限られた時間の中で文章全体の要点を整理し、簡潔にまとめる力が求められるため、読解力と表現力のバランスが試されます。文章量が多く、表なども出てくるため、正確に速読できないと間に合いません。。

理科は、物理・化学・生物・地学4分野からバランスよく出題され、計算力・観察力・思考力の総合力が試されます。

実験や図の読み取りなど、暗記では太刀打ちできない問題も多く見られますが、教科書レベルの典型的な知識も問われる問題は取りこぼさないことが理科の得点のカギとなりそうです。

どの教科にも共通して求められているのは、「知識やテクニック持っている」だけではなく「自分の頭で考えて表現する力」が問われている点です。

灘中学校は、理系の素地をもつ、柔軟で粘り強い思考ができる生徒を求めているようです。
入試問題全体が、それを見極めるためのフィルターになっているように感じました。

灘校 なぜ「日本一」であり続けるのか (光文社新書 447)
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まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は、「灘中学校」についてご紹介しました。
灘中学校は、難関中の難関として名高く、圧倒的な学力・進学実績・教育の質を誇る男子校です。

灘中学校はこんな男子校!
  • 教育方針は「精力善用・自他共栄」、自由と自主性を重んじる校風
  • 東京大学・京都大学を中心に難関大学への圧倒的な進学実績
  • 塾との併用も多く、自律的な学習姿勢を持つ生徒が多数
  • 入試では算数を中心に、思考力・論理力が問われる超難関

灘中学校を目指す場合は、中学受験の中でも最難関レベルに挑むという心構えが必要です。
今後も注目の学校について、データや特徴を引き続きご紹介していきます。